手話の基礎知識
●手話の種類
日本で使われる手話には、「日本手話」と「日本語対応手話」の2種類があります。
このサイトでは、日本語対応手話を紹介します。
【日本手話】
ろう者(聴力損失が大きく、音声言語を獲得する前に失聴した人)のコミュニティから生まれ、主にろう者が使用しています。
日本語とは異なる文法表現ですが、少ない単語数でテンポが良い会話ができます。
【日本語対応手話】
中途失聴者や難聴者などが多く使用しています。
日本語の語順通りに表現していくため、日本語のニュアンスを正確に伝えることができます。
●地域、性別、年齢によって異なる表現
日本語と同じように、手話単語にも方言があります。
また、性別や年齢によって表現方法が違ったり、
新しい単語が生まれたりもします。
例:「名前」
関東での「名前」

関西での「名前」

●右利きと左利きの違い
手話は、右利きの人も左利きの人も、どちらの手で表現しても問題ありません。
一般的に、手話表現の動作が大きい方を利き手で行います。
●敬語表現
手話は、動作をゆっくり丁寧に行ったり、頭や目線を下げたりすることで
敬語表現をします。
例:「ありがとう」
軽い表現

丁寧な表現

●伝えるためのポイント
【口形(こうけい)】
聴覚障がい者の中には、口の形を見て意思疎通を図る人も多くいます。
また、動作が同じでも、口形によって別の言葉になるため、口形は手話において重要なポイントです。
【表情や体の動き】
眉や目、口や頬などの表情、肩や首の動きなどで感情がより伝わりやすくなります。
【動きの強弱・回数・速さ】
例えば、「嬉しい」の手話では、場合によっては、普段よりもゆっくりと丁寧に表現することで、「とても嬉しい」というニュアンスが伝わります。
嬉しい

とても嬉しい
